ジョージ・メイソン大とロイ・ローゼンツヴァイク歴史とニューメディアセンター、同大学博士課程学生向けにデジタルヒストリー研究賞を創設

ジョージ・メイソン大学とロイ・ローゼンツヴァイク歴史とニューメディアセンターが、同大学の歴史及び美術史専攻の博士課程の学生を対象に、デジタルヒストリー研究に関する賞の創設を発表している。

受賞者には、最初の2年間に20,000ドルの研究助成、3~5年時にはセンターでのリサーチアシスタントの職が提供される。さらに授業料免除に学生の健康保険付き。

なんとうらやましい。

ネブラスカ大学リンカーン校による“Digital History Project”

ネブラスカ大学リンカーン校のWilliam G. Thomas, III氏とDouglas Seefeldt氏の二人が中心になって進めているDigital History関連情報提供プロジェクト。

サイトでは“Documenting”、“Doing”、“Teaching”の3つに分けて、Digital Historyの情報がまとめられている。

Documentingでは、Digital Historyに携わる研究者のデータベースやDigital Historyのレビュー(レビュアーは院生)等が、Doingでは、Digital Historyの実践のため、その分野の第一線で活躍する研究者のインタビューやエッセイ等が載せられている。また、Teachingでは、学生によるDigital Historyの成果や授業のシラバス等が公開されている。

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Digital Humanitiesだと広すぎるので、個人的にはとりあえず歴史系にポイントを絞った情報提供はありがたいと思う。

イギリスの様々な職種のトップの学歴は人文系が多いことが明らかに

2011年12月17日に、イギリスのNew College of the Humanitiesが、FTSE100社のCEOや財界トップ等の学歴を調査した“A case for the humanities: Report presenting a qualitative and quantitative snapshot of professional life in the UK”という報告書を公開している。

それによると、調査した800人のうち60%が芸術・人文学・社会科学といった広い意味での人文学を学んできた人であって、理工系(STEM)を学んだのはわずか15%に過ぎないことが明らかになったという。つまり、「人文学教育は個人の資質を豊かにするだけでなく、実際に利益ももたらすものである」(“A humanities education is deeply enriching for individuals. But it offers great practical benefit too”)という。

その他の調査結果として、以下のようなこと等が挙げられている。

・先述の数字60%のうちのさらに60%が、美術史学や歴史学、文学、言語学、哲学といって「コア」な人文学を学んでいる。

・芸術・人文学・社会科学のバックグラウンドをもつ最も高い割合の職業グループは下院議員(MP)で、65%であった。

・反対に、芸術・人文学・社会科学のバックグラウンドをもつ最も低い割合の職業グループは、ラッセル・グループの大学の学長であった。

なお、同日New College of the Humanitiesは、高等教育で人文学を学ぼうとする学生向けの情報ポータルサイトとして“Choose Humanities”というサイトを公開している。

Digital Humanitiesのツール等の情報提供・共有のためのサイト“Bamboo DiRT(beta)”が公開

Project Bambooが、同プロジェクトで開発したDigital Humanities関連のツールやサービス、コレクションなどを提供するBamboo DiRT(β版)を公開している。サイトでは、ツールの検索だけでなく、やりたいことから探せて、それをTwitter等で共有できるようになっているようだ。

Bamboo DiRTの開発には、Project Bambooの参加機関であるカルフォルニア大学バークレー校、シカゴ大、ウィスコンシン大学マディソン校の他、アラバマ大やNINES等が協力している。

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いつのまに。。。

c.f.

“Project Bamboo”、DHツールやサービスの情報提供を行うDiRT開発へ

歴史学者になるための歴史学方法論・認識論を伝えるブログプロジェクト“Devernir historien-ne”

学部生までの「歴史を学ぶ」という行為と、修士以上の「歴史を研究する」という行為をつなぐことを目的に、歴史学者にとって必要な歴史学方法論や認識論に関する情報等を提供しようというブログ。

この“Devenir historien-ne”は、フランスの人文社会科学系ブログのプラットフォーム“hypotheses.org”の中の一つであり、社会科学高等研究院の研究者Emilien Ruiz氏らが運営しているようだ。

なお、Emilien Ruiz氏はほかにも、歴史学におけるデジタル技術の活用をテーマとした“La Boite a Outils des Historiens”というブログも運営しているようで、Digital Humanitiesの観点からはそちらも取り上げておきたい。

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まだ中身をじっくり読んでないが、今後参考にしたいサイト。