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USTREAM番組 せんだい歴史学カフェ第17回「銀幕から読み解く歴史像 ―歴史映画と歴史コミュニケーション―
放送予定:2月10日(日)18:00~20:00

  
 「せんだい歴史学カフェ」は、仙台で西洋史を研究している若手研究者有志が、歴史学の面白さをわかりやすく伝えるために始めたUSTREAM番組です。
 第17回のタイトルは、「銀幕から読み解く歴史像 ―歴史映画と歴史コミュニケーション―」。

 今回の歴史学カフェは、「歴史コミュニケーション研究会」さんのお招きにあずりまして、東京からの放送となります!

せんだい歴史学Cafe: USTREAM番組 せんだい歴史学カフェ第17回「銀幕から読み解く歴史像 ―歴史映画と歴史コミュニケーション―」

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2013/02/04 · 12:38

個人所蔵の地域史料を掘り起こしデジタル化する“History Harvests”というプロジェクト

American Historical Associationの月刊誌“Perspectives on History”の2013年1月号に、“History Harvests”を扱った記事が掲載されており、このほどそれが会員以外にも公開された。

“History Harvests”とは、University of Nebraska-Lincolnの歴史学部が2010年に始めたプロジェクトで、James Madison Universityも実施している。これは、学生が地域の個人宅に眠る史料(文書史料に限らない)を掘り起こし、デジタル化するというものだ。だが、単に新史料を発見するだけではない。地域あるいは家族の歴史が、アメリカというより大きな物語にどのように接続するのかを、参加者とともに検証し、議論し、そしてまとめられる。その目的は、これまで見えなかったアーカイブズや物語を可視化させ、公の空間に連れ出すことにあるとされている。

公開された“Perspectives on History”の記事には、前段で紹介した、“History Harvests”の定義や意義だけでなく、実際にプロジェクトを実施する上での9つの注意点がまとめられている。それは以下の通り(意訳している)。

1.地域には様々な歴史が存在するので、テーマ/焦点を絞って実施すること。

2.集めた史料をどのように利用し、どのように扱うのかについて、丁寧に説明をすること。

3.大学内外の機関と連携して実施すること。

4.大まかなコンセプトとガイドラインを決めたら、あとは学生の自主性にゆだねること。

5.実施前の広報は力を入れること。

6.作業を迅速に行えるようフローは維持すること。

7.史料所有者と会える機会は当日だけなので、その時にオーラルヒストリーと史料に関する情報を集めること。

8.参加者にプロジェクトのテーマについての知識を提供したり、それぞれの持ちよった史料についての情報を語りあう機会を提供すること。

9.機関と地域コミュニティとの間の橋渡しをすること。

History Harvestsのウェブサイトには、プロジェクトで集めた史料等のほか、授業のシラバスや広報ポスター等も公開されている。

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史料保存×Digital History×Public History×歴史教育のバランスのとれたプロジェクトだと思う。日本だと地域資料デジタル化研究会があるが、これに歴史教育が加わったもの、と考えればよいのだろうか。


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HASTACにおけるDigital History関係のブログシリーズ記事

2012年10月から12月にかけて、HASTACのDigital Historyグループメンバーが、“Two-Part Series”というブログシリーズを行っていた。

Digital Humanitiesが歴史研究者と歴史研究の実践にどのような影響を与えるのかについての議論を活性化させることを目的に行われたもので、Digital Historyに関連する8つのテーマを毎週計8週間にわたってポストされ、各テーマごとにブログのコメント欄を使って議論された。

テーマは大きく2つに分けられていて、前半ではデジタルツールに焦点をあて、後半ではPublic Historyと専門職環境におけるデジタルツールの使い方を論じている。具体的には以下の通り。

第1週 “Mapping and Spatial History”

教育ツールとしてのデジタルマッピングについて、特にGISとGoogle Earth、Social Explorerについての情報と授業におけるそれらのツールの利用の際の問題点を論じている。

第2週 “Digital Timelines”

歴史教育者と歴史研究者にとってのデジタルタイムラインとは?をテーマとしたもので、どちらにも活用できると論じている。

第3週 “Creating ‘No Es Facil’: A Visual Historiography”

インターネットが使えない場合にインタラクティブなプロジェクトを生み出すための、映画やマッピング、デジタルタイムライン、写真の利用について論じたもの。また、執筆者の行っているメキシコ系アメリカ人に関するフィルムプロジェクト“No Es Facil (It’s not easy): Navigating the Split Seams, Cracks and Crevasses of a Chicana Feminst Narrative”についても論じている。

第4週 “Digital Databases”

データベースについて、特にアクセシビリティに関する問題を指摘している。また、アーカイブ資料のデジタル化の重要性、OCRの入門解説、オーディオ・ヴィジュアルアーカイブの急増等についても論じている。

第5週 “Museums and Digital Tools”

歴史をめぐる議論への市民の参加を促すために、博物館・美術館がどのようにデジタルツールを利用すればよいか、その方法を論じている。博物館関係資料のデジタル化とその公開等。

第6週 “Amplifying Voices Through Social Media: My Experiences with Oral Histories and Social Media Platforms”

オーラルヒストリーとソーシャルメディアは現在どのような関係にあるのかをテーマに、自身の関わっているプロジェクト等を検証。

第7週 “Rewriting History Post Monograph”

執筆者はインディアナ大の図書館員。デジタルフォーマットでの歴史研究の成果公表における課題の検証をおこなっている。

第8週 “Professional Development”

DHだけに限らないが、メンターとの良好な関係構築の重要性について論じたもの。

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「ホメロスが盲目であったとされる典拠は何か?」 日本西洋古典学会が一般からの質問を受け付け回答を提供するQ&Aコーナーを開設

2012年11月29日、日本西洋古典学会が、“Q&Aコーナー”を開設した。

これは、学会が読者からの質問を受け付け、可能な限りその回答者を見つける、あるいは読者自身も回答してもらう、というコーナーとのこと。学会では、西洋古典学に関する様々な質問がたびたび寄せられ、それに対して回答してきたが、個別の受け答えだけで終わらせるには惜しいものがあるということが、コーナー開設の背景にあるようだ。

Q&Aコーナーでは、「ホメロスが盲目であったとされる典拠は何か?」等、すでに5件の質問が寄せられ、うち4件の回答が公開されている。

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学会として、一般からの質問を受け付けて回答者を募る、あるいは答えるというシステムを立ち上げたのは素晴らしいこと。できれば回答欄のところに、典拠となる文献情報をまとめて、図書館なりAmazonなりにリンクをはっておいてはと思う。

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『人文情報学月報』第16号に寄稿しました

『人文情報学月報』第16号(2012-11-28発行)に寄稿しました。

以下のリンク先でご覧いただけます。

一番下に掲載されているイベントレポートです。

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アメリカ歴史学会(AHA)、全米規模で歴史学専攻学生のコア・コンピテンシーと学習成果を示す文書を発表

2012年8月30日にアメリカ歴史学会(AHA)は、かねてから進めていたTuning Projectの文書“History Dicipline Core”を公開した。

Tuning Projectは、全米規模で歴史学専攻学生のコア・コンピテンシー(歴史学を学ぶと何ができるのか)と学習成果(歴史学専攻学生は何ができれば歴史学のスキルと考え方を表に出すことができるといえるのか)の指針、レファレンスポイントを構築するプロジェクトである。文書は、プロジェクトを進めてきたAHA教育部会のメンバーでコロラド大のAnne Hyde氏らがまとめている。

文書の構成は、序文に始まり、Part1で歴史学の営みについて定義づけ、次いでPart2の前半でコア・コンピテンシー10項目、後半で学習成果21項目を示すものである。(具体的な中身は原文を参照のこと。)

文書の序文でHydeは、歴史の教育と学習に関するあらゆる議論は教員の主導で行われるべきとの考えに基づき、文書を作成するにあたって国内70以上の関係機関との議論を行ったとしている。またこの文書について、大学の歴史学部や関係部局内での議論を喚起するレファレンス・ポイントとしてのものであり、高等教育における歴史学の本質や歴史学専攻の学生が身に着ける知識やスキルについてステークホルダーとのコラボを始めることに狙いがあるとしている。

コア・コンピテンシーと学習成果を見てみた感想として、大体予想がつくものだがまとめるにあたって苦労したんだろうな、というところ。

特に目を引いたのが、コア・コンピテンシーの10項目目のbにある、「ある特定の議論、語り、一連の考えについてコミュニケーションするのに最も適したメディアを考えることができる」という一文。発信についてちゃんと媒体を考慮せよと、意識している点が興味深い。

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政治言説における歴史の利用/乱用を検証するNew York Timesのシリーズ記事“Historically Corrected”

アメリカ大統領選の演説等の政治言説における歴史の利用あるいは乱用について、史料と突き合わせてその内容を検証する、New York Timesのブログでのシリーズ記事“Historically Corrected”。これは、ワシントンカレッジの C. V. Starr Center for the Study of the American Experienceによって行われている共同プロジェクトである。

シリーズの最初の記事は2012年7月7日のもので、オバマの街頭演説でしばしば登場するアメリカのインフラ建設のバラ色な解釈を取り上げている。ここでは、要するに、オバマが鉄道やハイウェイを「皆で一緒に作った」と唱えているのに対して、執筆者であるGoodheartとManseauは国民統合として捉えられるようなものではないのではと指摘しているようだ。シリーズ記事はその他に2つほど出ている模様。

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ツイッター等で研究者個人が政治家の発言の内容を歴史学的にみてどうこう…、というのはたまに見かけるが、それをメディアの中で行っているという点については興味深いと思う。

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