「人文学って重要だよね!」を示したインフォグラフィック

UCLのDHセンターと人文学のアドヴォカシーを行う4Humanitiesが、“The Humanities Matter!”というインフォグラフィックを公開した。

 

・そもそも人文学はどのようなことをしているのか。

・人文学に寄せられる批判はどのような内容で、

・その批判は本当に妥当なものなのかをデータをもとに反論し、

・文化って重要だと思われているし、実際重要ですよね、

というようなことをまとめたもの。

2012年のインフォグラフィック”Quantifying Digital Humanities”のフォローアップという位置づけとのこと。

個人的には、アメリカのCEOや製品開発のトップの約60%が人文学の学位を持っているとか、人文学で習得するスキルは企業が求めているものだ、という話は面白いと思うが、

“The value of the Humanities is more often in the questions posed

than the answers found; Humanistic study is not formulaic.”

というのがぐさりと刺さった。人文系研究者の皆様にはぜひご覧いただきたい資料だと思う。

 

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日本の統計データで似たようなものは作れないだろうか。

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Anthony T. Graftonによる講演“Defending the Humanities”

アメリカ歴史学会(AHA)の前会長であるAnthony T. Graftonが会長に就く前の、2010年11月1日にニューハンプシャー大で行った講演“Defending the Humanities”の動画。

Anthony T. Grafton — Defending the Humanities (Part 1 of 4)

Anthony T. Grafton — Defending the Humanities (Part 2 of 4)

Anthony T. Grafton — Defending the Humanities (part 3 of 4)

Anthony T. Grafton — Defending the Humanities (part 4 of 4)

「人文学がなぜ重要なのか」をシンプルに伝えるキャンペーン“Humanities, Plain and Simple”への協力者募集中

人文学がなぜ重要なのか、自分にとってなぜ問題なのかについて、平易に、そして、シンプルに伝えようというキャンペーンへの協力が呼びかけられている。

このキャンペーン“Humanities, Plain and Simple”は、ITやニューメディア、デジタルヒューマニティーズの技術や発想を基に、人文学のアドヴォカシーのためのプラットフォームやリソースの提供を目指す4Humanitiesが行っているもの。

キャンペーンでは、人文学がなぜ重要なのか、なぜ自分にとって問題なのかをテーマに、文章や動画、音声、写真、絵といった形式での投稿が呼びかけている。書き方としては、真面目、皮肉に満ちてもいい、あるいは短くても、数ページにもわたっていい、特定のことだけでもあるいは人文学全般に関してでもよいとされるが、ただ一つ、日常使う言葉で多くの人に伝えるつもりで書くことが条件となっている。

キャンペーンにはすでに5本の文章が寄せられており、中には4Humanitiesの共同創設者Alan Liu氏による、”Discovery”をテーマにしたものも公開されている。

“Map of Digital Humanities”

PreziにAlan Liu氏のデジタルヒューマニティーズの関係図が公開されている。Alan Liu氏はカリフォルニア大サンタバーバラ校の教授。

これだけだといまいちよくわからないが、Amanda French氏がツイッターで「パブリックヒストリーや図書館、文書館が抜け落ちてる」と指摘している。まあ確かにと。

なお、Preziで公開されているAlan Liu氏の資料には、“Creating a Humanities Advocacy Media Plan”もあって、人文学のアドヴォカシーのためのメディアプランなるものが示されている。併せて読みたい。

危機に瀕した人文学の将来のために “The Future of the Humanities”

2012年1月20日に、“The Future of the Humanities: A Think Tank”というウェブサイトが公開された。これは、主に文学理論等を専門とする、Paul Jay氏(Loyola University)、Gerald Graff氏(University of Illinois)、Gregory Jay氏(University of Wisconsin)の3氏が編集・運営を務めているサイトである。

この“The Future of the Humanities: A Think Tank”というサイトは、人文学の将来に関するニュース記事等の情報提供のためのハブ、あるいは研究者間の議論の場となることを目的として開設されたようだ。

ちなみに、Paul Jay氏とGerald Graff氏は、 2012年1月5日のInside Higher Ed.に、人文学の在り方や将来について論じた”Fear of Being Useful”という記事を寄せている。そちらも併せて読みたいところ。

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人文学の現状や今後に対する危機意識というのは、アメリカでもずいぶん強まっているのだろう。類似のサイトについてこのサイトでもこれまでいくつか取り上げてきたが、一度整理して論じてみる必要があるかもしれない。

イギリスの大学における人文・社会科学のアドヴォカシーのためのウェブサイト“Humanities Matter”

イギリスの大学における人文・社会科学の教育や研究活動を擁護し、促進を求めるキャンペーンサイト。2010年11月に公開され、UCLやLSE等の研究者が名を連ねているが、あまり更新頻度は高いわけではないようだ。

人文学とビジネスを結ぶ、ブリガムヤング大学の“Humanities+”という取り組み

アメリカのブリガムヤング大学人文学部が“Humanities+”という取り組みを行っている。サイトの説明によると、特に人文学部の学生は最初の働き口を見つけるためには、人文学の素養だけでなく、ビジネススキルや経験を身に着けプランを練っておく必要がある。そのためこの“Humanities+”では、学生に対して、米国内外のインターンシップや、教員のメンター付きの研究活動、副専攻・留学等の機会等を提供している、という。

説明だけを読むと、日本でもよくある学部生向けの就職支援かのように思うが、さらにこの“Humanities+”のブログでは次の2つの視点から「人文学と(ビジネス)社会」をテーマとした情報提供を行っている。

・“Humanities+”:伝統的な人文学領域と個々の職業との間を結ぶようなアイディアやリソースを提供する。

・“+Humanities”:ビジネス、社会学、エンジニア、法学部の学生等に対して、人文学部が提供するスキルがそれぞれのキャリアにとってなぜ役立つのかについて、その理由と学ぶ上での戦略を伝える。

上記いずれの視点も、サイトの説明にあるように、「ビジネスの場において人文学的スキルの有用性は十分認められている」という前提に立っている点が興味深い。つまり、単なる就職支援活動というわけではなく、人文学のアドヴォカシー活動としてこの取り組みはとらえられるべきなのだろう。

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いつだったかGoogleに入社する人文学専攻のドクター(?)について取り上げたアメリカの新聞記事があったり、最近ではイギリスの偉いさんは人文学を修めた人が多いという調査結果もあったりしたが、それに連なる取り組みと解せばよいか。

「人文学はビジネスの役に立たない」と思ってしまっている/思われていることの妥当性を、日本でも問われなければならないかもしれない。(もう問われているかもしれないけれど。)