近世におけるバルト海と北海との間の航行記録データベース”Sound Toll Registers-online”

2011年4月21日に、オランダのフローニンゲン大学等によるプロジェクトで、”Sound Toll Registers-online”という近世の海事関係のデータベースが公開されたそうだ。

これは、1400年ごろから1857年まで、デンマーク王がバルト海と北海との間の”Sound”(海?)を航行する船に対して通行料を取っていた際に付けた記録をデータベース化したものとのこと。

記録がつけられ始めたのは1497年からとのことだが、現在公開されているのは、1787年から1799年までの125,117件のという。

なお、記録には、船長名と登録された港の名前、出発した港、積荷が記載され、1660年以降は行き先についても記録されることとなったそうな。記録には180万件の通行記録が収録され、近世ヨーロッパの経済史研究にとっては重要なものとのこと。

データベースは2013年に完成という。

  • the Sound Toll Registers-online

http://www.soundtoll.nl/www/

  • New Digital Database Sound Toll Registers Online available

http://www.dans.knaw.nl/node/1614

AHRCによるレポート”Hidden Connections: Knowledge Exchange Between the Arts and Humanities and the Private, Public and Third Sectors”

201年5月17日にイギリスのArts & Humanities Research Councilが、ケンブリッジ大のビジネス研究センターに委託して行った研究報告書を公開した。

 Hidden Connections: Knowledge Exchange Between the Arts and Humanities and the Private, Public and Third Sectors ”というのがそれだが、人文系の研究者が英国ビジネスと密接に関わっており、人文系が英国経済に貢献している、ということが明らかになったそうだ。

その他、サマリーからの情報を拾い上げると以下の通り。

・人文系研究者の66%が、自組織以外の非商業的な機関に関わって研究をしている。

・人文系研究者の30%が私企業と関わりを持ち、Creative Arts and Mediaの研究者に限っては49%である。

・国の政策ではイノベーションシステムの観点から、科学技術分野の振興に注力する傾向にあるが、調査によると、ビジネス業界が研究者と連携しようとする理由の多くは、(イノベーションではなく、)マネジメントとビジネスパフォーマンスに関するものであった。

・人文系と関わるビジネス業界の71%はイノベーション活動に従事しており、人文系と関わるそれらの企業はビジネス構造・マネジメントテクニックの大きな変化を起こさせる傾向が認められる。

・社会とかかわることで、研究と教育に良い影響を与えたとコメントする研究者もいる。また、学生の就職にも役立つ。

なお、資料類は以下。

  • Hidden Connections: Knowledge Exchange Between the Arts and Humanities and the Private, Public and Third Sectors

http://www.ahrc.ac.uk/About/Publications/Documents/hiddenconnectionsCBRreport.pdf

  • New report shows arts and humanities highly connected 

http://www.ahrc.ac.uk/News/Latest/Pages/Newreportshowsartsandhumanitieshighlyconnected.aspx

  • Hidden Connections: New report researches the knowledge exchange between the arts and humanities and the private, public and third sectors

http://www.cbr.cam.ac.uk/news/index.htm#AHRC

Mutual Cultural Heritage & The Dutch

オランダ政府の文化遺産機構である”Netherlands Institute for Heritage”による、文化遺産情報の集約・提供ウェブサイト。

サイトの説明によると、オランダの歴史は他国との関わりの歴史でもあったので、文化遺産は当然他の国(ブラジル、ガーナ、インドネシア等,)との共有のものとして存在するとのこと。

「記憶の歴史学」の現代版の一事例として見るには面白いと思う。

Mutual Cultural Heritage & The Dutch

The European Holocaust Research Infrastructure (EHRI)

2010年11月に始まった、EUのホロコースト関係史料・研究情報インフラ。人文系のe研究インフラとしては大規模なものなのだろうか。

単に「歴史」という広い枠で構築された研究インフラではなく、個別テーマの狭い枠で構築されているものだが、、、「どちらが良いか?」と書きそうになって、当然「両方」だよな、と思う。とはいえ、別々の研究インフラを研究者側が場合に応じて使い分けるのでは、「インフラ」にならないだろう。

しかし、メジャーなテーマならともかく、自分のような研究テーマではなかなかこういうのは望めないな。

The European Holocaust Research Infrastructure (EHRI)

Augmented Reality for Cultural Institutions

2010年にNEHのDHスタートアップグラントを獲得して、Philadelphia Department of RecordsとAzaveaが、拡張現実(AR)技術を使ったプロジェクトを行ったという。それは、フィラデルフィアの歴史写真をARで活用するというもので、その成果は、歴史写真と現実の風景を重ねて映し出すアプリとしてiPhoneやアンドロイド等を通じて提供された。

 Azaveaとしては、アプリ開発の際に諸々の疑問がわいてきたとのことで、その疑問に応える形で書かれたのが、下の”Implementing Mobile Augumented Reallity Technology for Viewing Images”とのこと。文化機関がARを使ってアプリをつくる際の参考にして、ということか。

●”Implementing Mobile Augumented Reallity Technology for Viewing Images”

http://www.azavea.com/index.php/download_file/view/655/

Augmented Reality for Cultural Institutions

Digital Humanities International Veille sur les Humanités Numériques et champs associés

フランスのDH情報サイトのようだが、最近(2011年5月)の始まったものと思われる。

DH関連のニュース、イベント情報等を提供する、とあるようだ。

運営母体は、ADONISの模様。

(備忘を兼ねて、一応ISIROREへのURLも設定しておく。)

Digital Humanities International Veille sur les Humanités Numériques et champs associés