米国務省による「米国外交文書史料集」(FRUS)の電子書籍化テスト

やや旧聞に属するが、2012年3月8日に、米国務省が、編纂している「米国外交文書史料集」(FRUS)のうち5点だけを電子書籍化してテスト公開している。すでにこれまでにもFRUSは紙やPDFなどで公開されてきたが、国務省は紙とウェブ版のいいとこどりになるとして電子書籍化のテストを始めたようだ。フォーマットはePubとMobipocketとのことで、提供されているのは次の5点。

  • Foreign Relations of the United States, 1964-1968, Volume XIX, Arab-Israeli Crisis and War, 1967. 
  • Foreign Relations of the United States, 1969-1976, Volume X, Vietnam, January 1973?July 1975.
  • Foreign Relations of the United States, 1969-1976, Volume XXIV, Middle East Region and Arabian Peninsula, 1969?1972; Jordan, September 1970. 
  • Foreign Relations of the United States, 1969-1976, Volume XXXII, SALT I, 1969?1972. 
  • Foreign Relations of the United States, 1969-1976, Volume E?12, Documents on East and Southeast Asia, 1973?1976. 

今年後半までのテスト期間を経たのち、FRUSは国務省のウェブサイトや電子書籍ストアで提供されることになるだろうとしている。

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“ICARUS.net” ヨーロッパのアーカイブズ史料の検索用ポータルサイト

ヨーロッパの文書館関係機関のネットワークであるInternational Centre for Archival Research(ICARUS)が、アーカイブズポータルサイト“ICARUS.net”を公開した。

ICARUS.netを通じてヨーロッパの文書遺産の検索が可能で、対象は、ヨーロッパの20か国以上の機関の史料という。検索は、通常のアーカイブズ史料名・史料タイプ・史料作成者・史料保存機関などから可能のようだ。

ちなみに、ICARUSの参加国は、以下の通り。(イギリスとフランスが入っていない)

Albania (AL) Austria (AT) Belgium (BE) Bulgaria (BG) Bosnia-Herzegovina (BiH) Canada (CA) Croatia (HR) Czech Republic (CZ) Finland (FI) Germany (DE) Hungary (HU) Italy (IT) Kosovo Macedonia (MK) Malta (MT) Montenegro (ME) Netherlands (NL) Poland (PL) Romania (RO) Serbia (RS) Slovakia (SK) Slovenia (SI) Switzerland (CH)

Horace Walpoleの書簡史料集がデジタル化される

2011年9月13日、アメリカのYale University Libraryは、同大学のLewis Walpole Libraryがこれまで行なってきたホレス・ウォルポール(Horace Walpole)の書簡史料集のデジタル化を完了したと発表した。ウォルポールは、18世紀イギリスの政治家であり、『オトラント城奇譚』で知られる小説家でもある。

デジタル化されたのは、1937年から1983年にかけて同大学の出版局が刊行した“The Yale Edition of Horace Walpole’s Correspondence”の全48巻という。これにより、キーワード検索が可能となり、オンラインでも利用可能となったとのこと。もちろん、利用は無料。

なお、Lewis Walpole Libraryは、ウォルポール関連でもう一つ、Strawberry Hillにあったウォルポールコレクションのデータベースも公開している。

19世紀中ごろのイギリスの庶民誌“Penney Bloods”のデータベース “Price One Penny”

1830年代後半から1850年代にかけて、イギリスで低価格の1ペニーで毎週出版された定期刊行物“penny bloods”に掲載された小説の書誌情報と執筆者・出版者情報を提供するデータベース。

2010年に公開されたこのデータベースの作成者は、当時ケンブリッジ大の博士課程の学生だったMarie Leger-St-Jean氏である。2011年8月31日からは、19世紀の史料を“NINES”でも検索が可能になったようだ。

19世紀イギリスの社会史・読書史関係の情報源として重宝するかもしれない。

1871年のカナダ初のセンサスがデジタル化公開

Library and Archives Canadaが、2011年8月30日に、同国初のセンサスをデジタル化公開した。

史料は1871年のもので、当時のNew Brunswick、Nova Scotia、Ontario、Quebecの4つ地域をカバーしている。

デジタル画像は、データベースもしくはデジタル化マイクロフィルム画像で利用でき、その内容は、名前、年齢、出生地、国籍、宗教、職業等から検索可能という。

Nottinghamshireの荘園資料がThe National Arhivesのサイトで検索可能に

イギリスのUniversity of NottinghamshireやThe National Archives等の支援を受け、Nottinghamshire Archivesが5か月かけて行っていた、Manorial Documents Register(MDR)のうち同地方の資料が、The National Archivesのサイトで検索可能になったようだ。

なお、Manorial Documents Registerは、Nottinghamshireのほか、Wales、Yorkshire、Hampshire等、14の地区の資料が既に利用できる模様。

イギリスのウォーリック大学図書館によるスペイン内戦史料デジタル化プロジェクト

イギリスのウォーリック大学図書館の近現代史料センター(modern records centre)によるスペイン内戦史料のデジタル化プロジェクト。このプロジェクトでは、スペイン内戦に関するアーカイブズコレクション、1万ページ以上のデジタル化とテキスト化を行うという。

肝心のその史料は、労働組合会議(Trades Union Congress)の45のファイルからなるコレクションで、イギリスとスペイン政府関係者・政治団体・インターナショナル・英西の労働組合等などの通信記録やレポート、メモやプロパガンダ史料からなるという。

また、これに併せて、トロツキストのHenry SaraとHugo Dewarのコレクションを数点デジタル化するとのことで、これにはマルクス主義統一労働者党(Partido Obrero de Unificación Marxista)の史料も含まれているとのこと。

プロジェクトの完成は2012年春の予定。

内戦関係の史料のデジタル化は確かアメリカでもやっていたはず。

本国以外の史料も一度に検索できればよいのに。