「人文学って重要だよね!」を示したインフォグラフィック

UCLのDHセンターと人文学のアドヴォカシーを行う4Humanitiesが、“The Humanities Matter!”というインフォグラフィックを公開した。

 

・そもそも人文学はどのようなことをしているのか。

・人文学に寄せられる批判はどのような内容で、

・その批判は本当に妥当なものなのかをデータをもとに反論し、

・文化って重要だと思われているし、実際重要ですよね、

というようなことをまとめたもの。

2012年のインフォグラフィック”Quantifying Digital Humanities”のフォローアップという位置づけとのこと。

個人的には、アメリカのCEOや製品開発のトップの約60%が人文学の学位を持っているとか、人文学で習得するスキルは企業が求めているものだ、という話は面白いと思うが、

“The value of the Humanities is more often in the questions posed

than the answers found; Humanistic study is not formulaic.”

というのがぐさりと刺さった。人文系研究者の皆様にはぜひご覧いただきたい資料だと思う。

 

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日本の統計データで似たようなものは作れないだろうか。

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人文学の“価値”を発信する その前に読んでおきたい資料リンク集

2013年2月25日に、アメリカ歴史学協会(AHA)が、学会員に対し人文学の「価値」を発信するようブログで呼び掛けている。つまりはアドヴォカシーの活動を展開しようということだが、そのための材料となる新聞記事やAHAの機関誌の記事のリンクがまとめられている。

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ありがたい。

 

アメリカにおける人文学の現状を知るための統計データ提供サイト“Humanities Indicators”

2012年11月27日、アメリカ歴史学会(AHA)が、American Academy of Arts and Sciencesの運営しているウェブリソースサイト“Humanities Indicators”を紹介している。

この“Humanities Indicators”は、アメリカにおける人文学に関する様々な統計データとそのグラフを提供するもので、大きく5つのパートに分かれている。その5つとは、以下の通り。

① 小中高における人文学教育

② 大学および大学院における人文学教育

③ (特に大学・大学院における)人文学専攻者のキャリアパス

④ 人文学の研究助成・研究支援

⑤ 日常生活における人文学(人文学のスキル、公共図書館や博物館等の人文学関係機関への支持・利用、人文学に対する市民の意識等)

また、上記の5つのパートの下に、さらに詳しい情報がぶら下がっている。

例えば、「③ (特に大学・大学院における)人文学専攻者のキャリアパス」の下には、人文学専攻者の所得・職業満足度があり、これによると、アメリカ史専攻者は平均より11%高く、人文学では最も多く稼いでいる等が分かる(下図参照)。

ちなみに、データはアカデミーのスタッフによって定期的に更新され続けているとのこと。

かの国の人文学の現状を知るためには有効なツールだと思う。

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こういうのは日本でもぜひほしい。

国際会議を元にした人文学史シリーズ“The Making of the Humanities”がオープンアクセスで公開 11月には第3回目の会議が開催

2010年に第1巻“EARLY MODERN EUROPE”、2012年に第2巻“ From Early Modern to Modern Disciplines”が刊行された(少々スケールの大きい)人文学史シリーズ“The Making of the Humanities”(Bod, Rens, Maat, Jaap & Weststeijn, Thijs, Amsterdam Univ. Press)が、OAPEN Libraryで無料公開されている。PDFダウンロード化。

どうやらこのシリーズは、2008年、2010年に開催された書名と同じタイトルの国際カンファレンスが元になっているようだ。今年の11月1日からはローマで第3回目のカンファレンスが開催されることになっていて、プログラムにはThe Humanities and the Sciences、The Humanities in Society等とともに、Writing History、Information Science and Digital Humanities等のセッションも入っている。

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ありそうな気もしたが、類例が思いつかない。興味深い、野心的な取り組み。

人文学の将来に関する10の予想

2012年9月16日に、ONLINEPHDPROGRAMSが、ブログで“10 Predictions For the Future of the Humanities”という記事を掲載している。学生の学費負担の増加、実益に役立つような人文学への期待など様々な要因から、生き残りをかけて人文学の改革が求められているとし、記事ではその観点から人文学の将来について10の予想を示している。その予想の内容は以下の通り。

1.テクノロジーが人文学においてより大きな役割を担うようになる

2.大学院・博士課程教育の改革が行われる

3.アカデミズムの外への就職が重視される

4.人文学部は自身の有する価値について正当化を行う必要がある

5.学術出版活動がウェブ上に場を移し、学術雑誌等もデジタル化が進む

6.人文学教育があらゆるレベルで変化する

7.人文学と他の学部との協同が進む

8. 人文学はビジネス重視で進む現状の教育改革に反対する

9.人文学の多くの専攻が予算削減により消えていくことになる

10.人文学の教員は人文学の営みを守るための活動を行わなければならない

ブログでは、上記の10の予想に関連した他のウェブサイトへのリンクがつけられているので、それも参考にしたい。だが、書かれている内容は、ごもっともというか、現在議論されているポイントばかり、という印象ではある。